真宗学専攻 教員

川添 泰信 教授

川添 泰信 教授

真宗学専攻
真宗教義学・浄土教理史

研究内容についてお教えください

真宗学の目的は、親鸞聖人の教えの解明、ならびに体得にあることは言うまでもないことです。このことを究極の目的にしながらも、その方法については研究者によってさまざまです。経典、七高僧、親鸞聖人以降の歴代、江戸時代の宗学、さらには明治以降の近代の真宗を中心とするもの、または比較思想等々、その研究の具体的な対象は個々の研究者によって多様ですが、要はそれらの研究を通じて親鸞聖人の教えとはいかなるものであったのか、を求めるのが真宗学と言えます。しかもこの研究対象のどれか一つと言うことではなく、各研究者によって横断的に研究がなされています。
このように個々の研究者によって、その求める方法はさまざまです。私の場合は、七高僧の教理史学を背景に見ながら、法然聖人と親鸞聖人の教えを比較検討して、より親鸞聖人の思想を明確に理解しようと試みています。


現在の専門分野・研究内容のどのような点に魅力を感じますか

現在の私の研究は、浄土教教義を背景にしながら、特に法が伝承される場合の師弟論を中心に行っています。具体的には、法然聖人と親鸞聖人に関わる師弟論です。それは、現代人が失っている人を敬うと言うことはどういうことか、また人に教えを受けると言うことはどのようなことなのか、を見ようとするものでもあります。『歎異抄』に見られる有名な親鸞聖人の言葉によると、親鸞聖人は法然聖人によってだまされて地獄に堕ちてもかまわないと示しています。しかし、両者の師弟論を見ていくと、そこには浄土教によって伝承された祖師の理解について、同一性と異質性を見ることができます。このように、それぞれの祖師の独自性が見えてくると言うことがもっとも興味深い点です。

川添 泰信 教授2


川添 泰信 教授3

龍谷大学文学研究科の優れている点をお教えください

それぞれの研究領域は、単にその分野だけで成り立っていると言うことではありません。各々の専門分野は独立したものであるとしても、それらは多くの学問分野と不可分の関係を持っています。本大学院には、多様な専門分野が存在し、自分の専門以外の分野からも多くの学びを得ることができます。その上で、真宗学においては、ベテランから若手まで、それぞれの専門的な研究を行っている研究者が一堂に会しており、学生はそれぞれの指導教授を持ちながらも、自分の研究目的に応じて、自由に教員に相談をすることができます。このように真宗学に関する専門の研究者がそろっている研究拠点は他にはないと自負しています。


教員・院生の関係について

教員と学生は、指導するものと指導されるものの関係であることは言うまでもありません。しかし、それは単に教えるものと教えられるものという意味だけではなく、時には対等に議論がなされる関係でもあります。なぜなら、宗教の本質を議論する場においては、単なる知識の伝授ではなく、人間の本質に基づいた議論でなければ、根源的な真宗の探求はできないからです。このような意味で言えば、教員と学生という立場はあるものの、基本的にはともに同行・同朋の立場で研究を志すものであると言えると思います。

文学研究科への進学を考えている人に向けて一言

文学研究科に入り、学問を志す上において、何が一番大変であるかと言うと、自分で課題を見いだすことができるかどうか、だと思います。今、自分が問題であると思っていることがこれまでの長い研究史の中で、すでに問題として取り上げられていないかどうか、を判断しなければならないからです。そのためには、今日までの真宗学の研究の大要を知っておく必要があります。しかしそれができれば、一つの新しい研究のスタートができたと言えると思います。このような意味で、自分の課題を見いだすことの重要性を十分認識して欲しいと思います。

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