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Faculty of Letters

文学部

山口 雅広

山口 雅広
教員氏名
山口 雅広 准教授
専門分野
宗教哲学・西洋哲学史

研究内容を教えてください。

哲学です。この学問の大問題は、二つあります。一つは理論的問題で、世界はどのようにあるかです。もう一つは実践的問題で、人間はどのように生きるべきかです。私自身は、主に西洋中世哲学の観点から、その前後の時代の哲学も意識しつつ、以上の問題にはどのように答えられるかを研究してきました。すなわち、中世哲学と古代哲学(あるいは近代哲学)の間での、連続面と断絶面を明確化しつつ、中世哲学は、以上の問題に対してどのような独自の解答を与えるかを明らかにしてきました。次に挙げる書物は、中世哲学全体への入門書としておすすめできるものの一つです。ご関心があれば、ぜひご一読ください。ルーベンスタイン、リチャード・E(2018)『中世の覚醒 アリストテレス再発見から知の革命へ』、小沢千重子訳、筑摩書房。https://opac.ryukoku.ac.jp/iwjs0005opc/BB32068307

専門分野のおもしろさは何ですか。

ものごとを広く深く考え抜けることです。哲学は、「言語とは何か」「時間とは何か」のような古くからある理論的問題はもちろん、「デザイナー・ベビーは許容できるか」「安楽死は是認できるか」のような新しい実践的問題も、重要なテーマとします。その解決のためには、何らかの原理を応用することもありますが、必要があれば、その原理の正しさを検討し直すことさえあります。問題の解決を提示したときにはもちろん、問題をじっくりと多角的に検討するときにも、考える楽しさを味わえます。

なぜその分野を専門として選ばれましたか。

私自身が、入学以来、大学・大学院のさまざまな授業を受け、特に哲学の先生方の授業に深く魅了されたからです。例えば、私が現在でも、応用倫理学と呼ばれる学問分野にも強く惹かれ、その分野の研究も継続できているのは、かつてその種の授業で、環境倫理問題と生命倫理問題を論じることの大切さ、そのおもしろさを教えていただいたおかげです。哲学の教師になってからは、以上の先生方から教わったことの一部でも、その面白さと一緒に、学生の皆さんに何とかして伝えることを目標にしています。

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