Need Help?

Faculty of Letters

文学部

林 行夫

林 行夫
教員氏名
林 行夫 教授
専門分野
東南アジア上座仏教徒の地域文化史/文化人類学・地域研究

研究内容を教えてください。

日本の仏家をはじめ大乗仏教徒は、パーリ語で伝わる上座仏教を自利声聞の小乗と貶んできました。今ならヘイトスピーチもの。この仏教を僧俗信徒の人生や日常生活、地域史のなかでとらえる研究。タイ留学(1981-1983)、国立民族学博物館(1988-1993)、京都大学(1993-2017)在職中、タイやラオス、東南アジア諸国での調査を重ねてきました。現在はスリランカをふくむ出家行動や寺院のデータを統合し仏教徒の現実を解明しようとしています。

専門分野のおもしろさは何ですか。

英語や現地語を学び、当地の人との関わりのなかで文化を学ぶ研究手法(文化人類学)は時間がかかります。でも、生きている宗教を学べる方法です。本で得た知識を、実社会で試して習いとしてきた明治以来の学問手法とは真逆。事前に学んだ先行研究や調査手法を現場で再構築し続け、そこから得られた経験知を重視します。現代社会は身体を賭して知を得ることを遠ざけますが、その知見は他者と自分、異文化と自文化を架橋する宝になります。

なぜその分野を専門として選ばれましたか。

2回生まで学問にまったく興味なし。3回生の大宮で文化人類学と東南アジア仏教の講義に出逢う。欧米を崇める知識人が欧米以外の地域や文化を劣位におく。でも、現代日本も便乗する世界的権威や支配的な語りの実像と根拠=からくり=は、劣位におかれた周縁世界に身をおいて初めて見えてくる。学識者、メディアで流通する教説や議論に自己疎外を重ねることをやめ、現場にでかけて現場で考える学びとの遭遇。すべてが偶然。ただ、中学生から天邪鬼、選択は偶然にして必然だったとも。

Request Information

資料請求