研究科長メッセージ

最新鋭の研究環境のなかで生み出される「知」

伝統の継承と改革

文学研究科は、現在、真宗学・仏教学・哲学・教育学・臨床心理学・日本史学・東洋史学・日本語日本文学・英語英米文学の9専攻で構成されています。
本学の起源である「学寮」を中心とする本願寺派の僧侶教育を始源とした専攻、近代化のなかで欧米大学の人文科学にある哲学・史学・文学という学問領域を範とした専攻、そして社会の要請に応じて2012年度に開設された臨床心理学専攻と、成り立ちも研究領域も様々ですが、文学研究科は仏教を歴史的起点に、「ことば」を共通の基礎とする研究領域の集まりです。
長い歩みのなかで、大宮図書館には約72万冊の書籍を収蔵し、わが国初の本格的な仏教総合博物館となる「龍谷ミュージアム」も大宮学舎の近隣にあり、充実した研究環境が整備されています。

新しい知をつくる空間

文学研究科に学ぶ大学院生には、正課を学ぶ教室や研究室とは異なる学びの空間として、各専攻に合同研究室があります。この通称「合研」は文学部の各学科専攻の学生と共用ですが、その管理・運営は所属する院生が中心になって担当します。合研は情報交換の場でもあり、研究会・輪読会は勿論のこと、日常の研究室運営等の業務、調査旅行・コンパなども行いますが、ゼミ発表や卒業論文の相談にくる学部生の相手もします。後からくるものに手を差しのべることを通して学び、院生同士が切磋する。濃淡はあれ、そこには学びのコミュニティが形成され、新しい知をつくる空間が生まれます。この空間が「合研」で、文学研究科の伝統が継承される場ともなっています。

発信と交流の充実

院生の研究成果は、『大学院文学研究科紀要』をはじめとして、各専攻で組織される学会の研究誌に掲載される他に、京都という学問環境で育まれた様々な研究の場でも発表されています。文学研究科には、アジア圏のみならず、欧米圏からも留学生を受け入れているほか、交換留学制度を利用して留学生を送り出しています。海外の大学院との学術交流も盛んで、カリフォルニア州バークレーにある米国仏教大学院(IBS)との定期的な交流をはじめ、韓国の東国大学校とは10年以上にわたり交換講義を実施しています。また、本研究科は「京都・宗教系大学院連合(K-GURS)」に加盟し、宗教系大学の学部・大学院7校との学術交流、単位互換による加盟大学開講科目の履修制度などがあります。

院生という生き方

文学研究科における院生の目標は、専門性を修得し、修士論文や博士論文を作成することにあります。院生という生き方を選択すると、論文の作成がすべてであるかのような毎日でしょう。しかし院生も、いずれは、社会のなかに生きる場所を見つけなくてはなりません。それだけに院生は、今日の世界やわが国の危機的ともいえる状況に向き合い、研究をおこなう意味を考え、研究を踏まえてどの方向に向かって歩むべきかを判断せざるをえません。仏教を起点とする歴史をもつ文学研究科では、院生と共に研究を重ね、専門性を身につけ、社会のなかで正しい判断ができる人間を養成したいと考えます。

文学研究科長
藤丸 要

研究科長メッセージ


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