- 教員氏名
- 出羽 孝行 教授
- 専門分野
- 異文化間教育学・比較教育学
2つ以上の文化の狭間で展開する教育事象について研究しています。日本でも世界の流れと同様、外国人労働者の受け入れに舵を取ろうとしていますが、その際、海外にルーツを持つ子どもたちの教育をどのように支援していくのかは大きな課題でしょう。こうした子どもたちの文化移動をはじめ、海外の学校との姉妹校交流についても近年、研究を進めています。また、日本と文化的に似ているといわれながらも、近年は入試中心教育からの脱却を図ろうと様々な取り組みを行っている韓国の学校教育にも注目しながら研究を進めています。
教育はその社会の政治・経済、文化などと密接な関係を持っています。もちろん、学校教育は時の権力と距離を置きながら長期的視点で進められる必要がありますが、学校教育であれ家庭教育であれ、社会的文脈を無視することはできません。常に社会の現実と対峙しながら教育のあり方を探っていくことにより、表面的には見えにくい世の中の問題点が見えてきたりもします。社会とのつながりを常に持ちながら研究できるのがこの研究の面白いところです。
中学の時、学校の教師と話をしながら、現実社会の中で教師が自身の信念を貫いて教育活動を行っていくことの難しさに触れる機会がありました。一方で高校の時から海外のことにも関心を持っていて大学時代に韓国に留学に行く機会に恵まれました。海外と日本との比較や、日本と海外との間で成長する子どもの問題に拘わる仕事がしたいと思ったのがきっかけと言えるかもしれません。