- 教員氏名
- 藤原 正信 教授
- 専門分野
- 日本近代史
幕末維新期から明治期の歴史を研究しています。特に政治と宗教との関わりに注目しています。政治が人の内面に介入することは許されませんが、その際に宗教が果たす役割は少なくありません。もちろん、人の尊厳を根拠づける宗教もあります。そのような問題に発言した福澤諭吉などの思想やそれが与えた影響にも関心を持ち続けてきました。人間が自らの良心に従って生きることができる社会が実現するためには何が必要か、ということが課題の出発点です。
歴史学研究をしているのですから、新しい歴史事実が明らかにすることです。しかし、そんな大きな喜びがいつも感じられるわけではありませんし、必ずしも見込み通りではないことは少なくありません。ゼミの学生でも、ある人物が好きだから、と研究したら嫌いになったとか…。むしろ、従来の研究を踏まえつつささやかな独自の問いをもつこと、答えを導くのに証拠となる史料を読解した小さな喜び、それらの積み重ねが癖になります。
現在の問題関心からは想像もつかないでしょうが、大学に入った頃は、考古学を学びたいと思っていました。しかし、より現実的な課題と向き合いながら研究に取り組んでおられた恩師の影響で、専門分野を決定しました。