- 教員氏名
- 広川 義哲 准教授
- 専門分野
- 人文社会/教育学、思想史、社会福祉学
教育哲学や思想史の分野で、二つのことに取り組んでいます。まず、明治・大正・昭和初期あたりの日本社会の子どもをめぐる思想史です。学校のなかで授業をどのように行なっていくかということだけでなく、たとえば経済的に必ずしも恵まれない境遇で生活している子どもにたいして、この社会はどのように向き合ってきたのかを、さまざまな史料を通じて読み解いています。そして、18世紀から19世紀にかけて活躍したペスタロッチという人物についても研究を進めています。
遠い時代に、あるいは遠い場所で書かれた文献や史料を読むことは、とても楽しい営みです。書かれていることをどのように読解すればよいのか、過去に綴られた考え方を現在のぼくたちなりの言葉でどのように受け取って説明すればよいのか難しく、頭を悩ませることも多くあります。けれども、いつかに、どこかで暮らしていた「人」が何をどのように考えていたのか、そして、どのような社会をつくっていたのかを知ることは、とてもおもしろく感じます。
学生時代、教育に関心をもっていました。教育という事象にたいしては、いろいろなアプローチがあります。社会学を参照して人びとの集合的な営みを解読する方向、心理学を参考に人の内面に迫る手法など。ぼくの場合は、哲学でした。とくに実存哲学や実存主義といったひとつの流派に関心を寄せていました。生きていくなかでの悩みや挫折について、何か教えてくれるのかもしれない、そんな予感をもっていました。そうして現在は、社会や教育という領域で人が抱くかもしれない生きづらさについて、教育と福祉の歴史的な視点から研究しています。