- 教員氏名
- 能仁 正顕 教授
- 専門分野
- 大乗仏教、浄土教思想、チベット仏教
釈尊の覚りの内容は「縁起」とされる。仏教は、その縁起の教えが求心力となって仏弟子たちが集い、体系化され多様に展開していった。すなわち般若経や唯識思想、浄土教思想といった、およそ釈尊の直説だとはみなされない大乗の教えがどのように仏教たりえたのかを、テキストや考古資料の解読を通して研究している。
言葉にし難い真理を言葉にして興ったのが仏教。その教えは経典として、インドではパーリ語やサンスクリット語で語られ記され、漢訳やチベット訳、また英訳などがなされ、世界の各地に伝承されました。そのように各種言語で書かれた仏教文献を研究対象とすることにより、翻訳の妙味を堪能できるとともに、その言葉の背後に広がる文化を知ることができることです。また視覚的に表現された仏像や絵画に専門的に触れられることです。
仏教をもっと知りたかったからです。「仏教」と一括りに言っても、世間に広まる「仏教」は様々です。例えば、日本では座像あるいは立像といった形式の阿弥陀仏を目にします。しかし、浄土真宗には座った阿弥陀仏は一切存在しません。なぜでしょうか。それには理由があるはずです。逆に言えば分からないことだらけだったからです。