- 教員氏名
- 大島 隆太郎 講師
- 専門分野
- 教育行政学・行政学
現代の人、特に、少なくとも近代以降の日本に生まれ育った人にとって、当たり前のように存在している教育、中でも公教育はどのような役割や機能を持ち、どのような仕組みになっているのか、なぜ今日我々が知っているようなものになったのか、という問題について主に法制度と政策実施の側面から取り組んでいます。この問題を考えるときには、教育だけでなく、公的部門全体のメカニズムも考慮する必要があるので、政治学・行政学も扱っています。
教育制度というと堅く聞こえますが、要するに、(公)教育を成立させているものは何か、そのために必要なものは何か、どうすれば可能か、ということが課題です。どうしても教育的な視点から捉えたくなりますが、視点を変えると背後には、教育とは別のメカニズムが働いていることがよくあります。そのようなメカニズムを理解した上で、改めて教育の問題を考えると、一般に指摘されている点とは異なる部分に重要な問題が見えるところです。
いわゆる「ゆとり教育」世代なので、1990年代末から2000年代前半に起こる教育をめぐる色々な問題を、実際に児童・生徒の立場から学校で見聞きしたり、体験したりしてきました。なぜ、あのような教育が行われた=経験することになったのか、を考えていく過程で、主に1980年代後半以降に展開された教育政策や、学校を拘束する制度に色々な問題があることを知ったことが、専門として教育学、教育行政学を選択するきっかけです。