- 教員氏名
- 齋藤 清嗣 教授
- 専門分野
- 教科教育学(社会科教育、地理歴史科教育)
社会科教育、地理歴史科教育の目的は、空間軸(地理)と時間軸(歴史)をもとにして、世の中のさまざまな事象のつながりを解き明かし、一人ひとりが人生を楽しく見通しをもって過ごせる力をつけることだと考えています。そのためには、単に知識や技能を獲得するだけではなく、社会の見方や考え方を身につけることが求められます。どうすれば生徒たちが主体的にこれらの学びを進められるようになるか、日々考えています。
他の教科教育の分野と同様に、社会科教育、地理歴史科教育の分野においても、パズルのピースがぴったりはまるように指導と評価がかみ合ったときの爽快感は、何ものにも代え難いものだと思います。事項の丸暗記だけでは解けないけれど、基礎的な知識・技能をもとに思考をはたらかせて正解に導かれる問題、授業で真剣に学習に取り組んだ生徒がこのような難問を解けるようになったときに、教育に携わっていることの喜びを感じます。
小学校のとき社会科のテスト問題で、教科書に事例としてあげられていた町の面積や人口の数値を問われ、「それがここで問題になるのはおかしいのでは?」と引っかかり、それ以来地域の一般性と特殊性とはどういうことか気になりはじめました。「なぜ京都の北山は杉ばかり生えているのだろうか?」「“丁稚ようかん”とよばれる和菓子は、丹波と近江では別ものであるのはどうしてだろうか?」などと考えていたら、この沼にハマりました。