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Faculty of Letters

文学部

杉山 洋

杉山 洋
教員氏名
杉山 洋 教授
専門分野
考古学

研究内容を教えてください。

現在は前任地で担当していたカンボジアでの文化遺産の保護と活用を継続的に研究しています。特に専門の考古学の観点から、現地での石造文化遺産の修復に関する考古学的な所見や、陶磁器生産とその流通を主な観点としています。また学位論文は「唐式鏡の研究」でしたので、日本における鏡の研究からや、そこから発展して東アジアから東南アジアにかけての鏡の研究も進めています。さらに青銅文化遺産としての関連で当該地域の梵鐘なども研究対象となっています。ということでまとまりはないのですが文化遺産の保護と活用という観点から、広い視点で文化遺産学をとらえて皆さんと学んでいけたらと思っています。

専門分野のおもしろさは何ですか。

外国で行う文化遺産研究ですから日本で行うのとはかなり違う側面を持ちます。気候・風土の違いはもちろんのこと、研究者の気質も日本と全く異なります。しかしその中で研究を進めることで文化の違いや歴史の違いを肌で感じることも多くあります。石造文化財の変遷や青銅文化の歴史を明らかにする醍醐味はもちろんのこと、こうした文化や風土の違いを歴史の中で発見する喜びは、他では味わえない快感だと思っています。さらに龍谷という青銅文化遺産に囲まれた環境の中で、回りにある対象についてさらに見識を深めていきたいとも思っています。

なぜその分野を専門として選ばれましたか。

前任地で平城宮跡を発掘していますと、鏡や銭貨などを発掘することも多く、自然と研究対象となっていました。大学では学芸員課程も担当させてもらってますが、前任地では発掘調査員の経験の後、付属博物館の学芸員を長く務め、鏡や銭貨に関する展示を手掛けたことも専門を深める大きな契機になりました。その後、カンボジアを担当したのは全くの偶然ですが、外国の文化遺産を扱ってみたいという気持ちは前からあったので、興味を持って調査研究ができたのかも知れません。外国の文化遺産に触れると、日本の文化遺産の研究でも見方が多角的になっていくように感じます。多くの地域の文化遺産を多角的に俯瞰し研究していけるようになればと思っているところです。

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