文化遺産に学ぶ

龍谷大学所蔵の文化遺産
“本物”に触れて“本物”を学びます。

370年の歴史が育んだコレクション 「文化遺産」に学ぶ

龍谷大学は貴重な文化財や歴史資料を多数所蔵しています。
これら「本物」を研究対象に、学生誰もが“一人の研究者”として学修することができます。

大谷探検隊発掘将来品

龍谷大学大宮図書館には、約100年前に中央アジアに派遣された「大谷探検隊」の収集による西域文化資料が多数所蔵されています。古写経、社会経済文書、西域語文献、植物標本等その多彩なコレクションの総数は約9000点に及びます。

大谷探検隊発掘将来品

今からおよそ100年前、浄土真宗本願寺派第22世宗主・大谷光瑞師は、仏教の伝来ルート等を調査する目的で、中央アジアに派遣する学術探検隊を発足させました。1902年(明治35年)から1914年(大正3年)の12年間に、3回にわたって派遣され、これらは日本人がはじめてシルクロードに入った探検調査であるとされています。その実績は数え切れませんが、この探検活動で収集された数々の史料は、中央アジアの文明の軌跡を研究するうえでも非常に重要な史料として知られています。

大谷探検隊発掘将来品
大谷探検隊の収集品を積んですすむラクダ隊

菩薩頭部像[ぼさつとうぶぞう](6~7世紀?)

高さ約10.5cm、幅約8.8cm。粘土でつくられた塑像で、頭部のみ。頭髪の部分は型をつくって製作され、はっきりしたウエーブが特徴。鼻筋が通り、くっきりした二重まぶた、ふくよかで端正な顔立ちは古代ガンダーラ仏の影響を受けたことがうかがえる。

菩薩頭部像


李柏尺牘稿[りはくせきとくこう]( 重要文化財 )

ローラン(楼蘭)出土。西城長史に任命された李柏が国王に出した手紙の草稿。書写年代は328年(前涼太元5年)と考証されている。現在発見されている文書中、極めて古い時期の紙と墨筆によって作成された手紙として貴重なもの。

李柏尺牘稿


計測器具(時計含む)

第3次探検隊隊員・吉川小一郎氏が携行していた懐中時計、高度計、水準器(計測機器の一種で、地面に対する水平を測るもの)。これらを用いて場所や位置を記録していたと見られる。

計測器具


「青龍」の復元

土地制度関係文書で、数枚の二次利用廃紙を重ねて切り抜き、張り合わせて作成されたもの。一番上の紙に絵画が描かれている。青龍の出土墓は不明。収集者は第3次探検隊隊員・吉川小一郎氏の可能性が強い。

「青龍」の復元


伏羲・女媧図[ふくぎ じょかず]

中国古代神話の二神を表した図であり、上半身は人間、下半身は蛇。互いに交接している。トルファン地方、カラコージャ古墳群から出土したもの。

伏羲・女媧図


紺地文字入三日月文錦[こんじもじいりみかづきもんにしき]

トルファン地方から出土した錦で、ミイラの副葬品。文字の一行置きに朱色の糸を入れて織られている。三日月のなかにはコーランの一節が織り込まれている。

紺地文字入三日月文錦


国宝・重要文化財等の貴重資料

龍谷大学370年の歴史とともに歩んできた大宮図書館には、数多くの歴史的史料が保存されています。
所蔵する貴重品・稀書・特別書には、国宝や重要文化財に指定されているものもあり、学生にとってはまさに「宝庫」です。

奈良絵本『竹取物語』

奈良絵と呼ばれる挿絵を持つ奈良絵本は、室町末期から江戸中期にかけて作られた。現存する奈良絵本の『竹取物語』は極めて少なく貴重である。本書は、1661~1681年(寛文・延宝)頃の筆写本と推定される。

奈良絵本『竹取物語』


『平家物語』( 覚一本 )

本書は、『平家物語』の諸本のうち、語り本系統の一方流に属する「覚一本」のひとつであり、「覚一本」の最善本として知られる。岩波書店『日本古典文学大系』の『平家物語』の底本や教科書の図版等、多くは本書が使用されている。

『平家物語』( 覚一本 )


『類聚古集』[るいじゅうこしゅう]( 国宝 )
全16冊 成立年代不詳 藤原敦隆編

「類聚」とは同じ種類のものをそれぞれひとつに集める意で、『万葉集』の歌を歌体・題材等から編集し直した最初の書物。現在伝えられている『類聚古集』の写本は本書だけであり、ここから各歌の本文の伝わり方や当時の読み方を知ることができる。

『類聚古集』( 国宝 )全16冊


『混一疆理歷代國都之圖』[こんいつきょうりれきだいこくとのず]

朝鮮使として明に派遣された金士衡と李茂が李薈(りわい)に命じて、1402年(李朝太宗2年)に作成させた。地図には、中国や朝鮮の地理ばかりでなく、イスラムからもたらされた大航海時代以前の地理情報等が含まれていて、貴重である。

『混一疆理歷代國都之圖』


『解体新書』

わが国最初の西洋解剖書の訳本である。原典は、ヨハン・アダムクルムスの『解剖図譜』の独蘭訳『ターヘル・アナトミア』である。杉田玄白・前野良沢・中川淳庵らによって、3年の歳月をかけて翻訳され、1774年(安永3年)に刊行された。本書はその初版本である。

『解体新書』


「光明本尊」[こうみょうほんぞん]

中央に「南无不可思議光如来」の九字名号を記す。向かって左側に釈迦如来や勢至等の菩薩、中国浄土教の高僧を描き、右側には源空・親鸞等、日本の先徳や聖徳太子等を描く。真宗教団において、信仰する仏が阿弥陀仏とされる以前の信仰のあり方がうかがえる資料である。

「光明本尊」


「須弥山儀」[しゅみせんぎ]

江戸後期、地動説の広まりに対抗して、天台の僧円通が、仏教天動説を目に見える形で表した「須弥山儀」を考案した。「須弥山儀」は、円通の弟子である環中らの依頼により田中久重の手によって完成され、古代インドの宇宙観を基にした須弥山を中心とする仏教の宇宙観が表現されている。

「須弥山儀」


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